Nothing Bad Can Happen
Storyline
イエス様を信じてるんだ!!
熱心なキリスト教信者のトーレは、教会が開催したイベントで興奮のあまり持病のてんかんの発作が起きてしまう。
倒れたトーレを抱き抱えて親切に自分の家で看護してくれた男ベンノ。
友達と住むアパートに帰ったトーレは、友達がトーレの居ない間に女を連れ込んで、肉欲にマミレていた姿にショックを受けアパートから飛び出した。
そしてトーレの足はあの親切にしてくれたベンノ家族の家に向かっていた。
『俺んちにいていいゼッ!』
困ったトーレをは温かく受け入れてくれたベンノと家族たち。
トーレは思った、こんな親切な家族にめぐり合せてくれたのは、イエス様の御導きにチマイマイ!!ぼっくんはイエス様に見られてるんだ!!
しかし、話はそうそう上手くはいかないのよな(・∀・)
それは突然だった、トーレが床に置いてあったヌイグルミにつまずいた事にイラっときたベンノにトーレは顔面に一 発殴られた!結構な一発にトーレは鼻血ブーで倒れるほどの一発。
突然の暴力に驚いたトーレは思わずその場から逃げるが『ウッカリ手が出たんだろう、それにコレもきっとイエス様が与えてくれた出来事だきっと!』と、再び ベンノの元に帰って行った・・・
だがコレはウッカリでもなく、実は このベンノは、とんでもないDV 野郎だった。
あの事件以降、トーレに対してふざけながら暴力や暴言を吐くようになったベンノ。
日に日にエスカレートして行く暴力。
さらに体力面だけではなく精神面にも暴力をふるい始めるベンノ。
酷い仕打ちをされてボロボロになりながらもトーレは『これもイエス様が与えた試練』と信じて耐え続けるが・・・。
コレは本当に神様が与えた試練なんだろか??(; ̄ェ ̄)
Review
久しぶりの意地が悪い系監督。
凄い作品でした。
今年に公開された作品ならダントツで今年のベスト10の1位です。今からでも遅くないので是非とも日本でソフトスルーした方がいい思いますよ?
信仰深い人が心無い輩の理不尽な扱いを受け、信仰深いままボロ雑巾のように死んでいくっていういつものヤツなんですが。
マーティン・スコセッシとやらの『沈黙・サイレンス』に『北九州監禁殺人事件』を粉状にして青春味噌に混ぜて味噌団子にした感じだな。
タイトルの皮肉さが象徴してるように、意地クソ悪い展開・演出がテンコ盛りです。
中でもウワァーッときたのが、綺麗な朝日の光がキラキラしてる川での洗礼の儀式で希望にミチミチのトーレの笑顔で始まり、残酷なラストはボロボロになって汚い川に捨てられるトーレで終わる・・コレェ( ;∀;)この展開ヒデェ。
そして派手なグロは無いですがキツイ。
食事を与えられず、ゴミ箱から余った食べ物を漁ったのが逆鱗に触れ、青カビ(ヒーッ!)まみれの腐ったチキンを食べさせたり。
ゲイ専門売春宿に連れて行かれ男相手にアナルから血が出るまで売りをやらせれ、シャワーの水とともに流れる赤黒いアナル血のエグさ。
死にそうになっとるのを助けてくれそうなベンノの妻とその友達が面白がって血まみれのトーレの顏に唾をタンマリ吐かれたりと凄まじいです。
具体的に血肉臓物が飛び散ったりするようはグロさとは違うエグいグロさね。
とにかく信仰で苦難を乗り越えようとするトーレの希望の芽を出たら摘む、出たら摘むで、もうねぇ、観てるコッチの心が折れます。
目の前でトーレが可愛がってるモフモフの猫さんを殺すシーンには今だに私の心はバッキリ折れている、今だにだ!
こんな小動物を思わせる外見トーレがベンノのパンチやキックが入る度、精神的な暴力を振るわる度に、てんかんの発作が起きて地面に倒れて痙攣してる姿が哀れげでたまんないよ(´;ω;`)ウッ…
そして、この残虐をイエス様が自分に与えた試練と信じたままのトーレの残酷な結末が訪れます。
このラストシーンでのトーレとベンノの会話、トーレ手が指した先と答えにサメザメと号泣です。
憎むべきはDVクソ野郎ベンノなんですが、もうねイエス様が憎く憎くしくなってもうてね、踏み絵の上でコサックダンス踊ってやるぐらい憎たらしく感じちゃったわ私。
信じるトーレは救われて欲しかったのっ!・(ノД`)・゚・
ヨソサマの感想を見るとミヒャエル・ハネケ監督、ラース・フォン・トリアー監督のような感じと書かれてますが、どう考えてもギャスパー・ノエ監督のあのエビス顔がチラついたねぇ。
今後が期待出来る監督さんですわ、どす黒い部分を特にスクスクと育て欲しいモンですな、今後もストーキングして行きたいと思います(ΦДΦ)b
Nothing Bad Can Happen Official US Release Trailer (2014) - German Movie HD